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風邪の引き始めの症状はどこに来る?
ぼちぼちと寒さが厳しくなってきました。油断していたわけではないのですが、先週の日曜日に寒風に吹かれながら自転車に乗った後から

「あれ?風邪引いたかな?」

という兆候がありました。私の風邪引きパターンの多くはのどの痛みから始まります。この時も最初にのどに違和感を感じ、それが徐々に嚥下痛(つばを飲むと痛い)へと変わってきました。このタイミングなら、お灸の出番です。

症状のあるところにはお灸をすえません
風邪の引き始めでのどが痛い。では、お灸をのどや首に据えるかというと、そうではありません。私がのどからくる風邪の時に賞用するツボは足にあります。

陰陽穴の灸・6 
のどからくる風邪の灸を据えた跡

このツボに半米粒大で7壮(そう。灸は1壮、2壮と数えます)据えます。過去の私の経験では早ければ30分くらいで、時間がかかる時は半日ほどでのどの痛みが大幅に減りました。今回は時間がかかりましたが、半日ほどで嚥下痛がなくなりました(違和感は完全には消えませんでした)。

お灸(もぐさ)の大きさはこれくらい。
陰陽穴の灸・5 

線香で火をつけます。
陰陽穴の灸・3 

一瞬チクッと熱くなります。
陰陽穴の灸・1 

灸をすえた後、2日ほどはのどに違和感が残っていましたが、症状が悪化することはなくこの冬最初の風邪を引くという事態には至らず、ほっとしました。

このツボの名は…
私がこのツボを風邪の予防に使うようになったのは、昭和の名灸師とうたわれた故深谷伊三郎先生の著書「お灸で病気を治した話・灸堂臨床余禄」を読んでからです。この本は灸治療の実践書としてはもちろんのこと、深谷先生の歯に衣着せぬ文章も面白く、読み物としても楽しめます。

その「お灸で病気を治した話・灸堂臨床余禄」に何回か風邪やのどの痛みの治療穴としてこの足のツボが出てくるのですが、位置は

「足の大趾の裏側付根横紋頭」

となっています。上の画像の位置です。
さらに深谷先生の著書である「お灸療法の実際」を調べてみると、「足のうら側、大指の付根の横紋の頭」とあり、やはり上の画像の位置でした。私はこのツボの名前を「陰陽」と記憶していたのですが…。

著作を読み返していて気がついたのですが、深谷先生は「陰陽」というツボの名前は使用していません。では、「陰陽」というツボの出どころはどこなのでしょう。

「陰陽」というツボは、奇穴(きけつ)と言われるツボの一つで、ざっくりいうとツボが並んでいる正規のラインから独立しているツボで、独自の効能を持つものです。

手持ちの本で調べてみました。
「針灸奇穴辞典」「奇穴図譜」の2冊に記載がありました。位置は「足の大趾の裏側付根横紋頭」ではなく、「足の第1指の内側で、足の母指指節間関節の横紋端」(「針灸奇穴辞典」)、「足の第1指背側にある。指を裏に向かって屈したときの横紋両側白肉の際のところ、2点」(「奇穴図譜」)となっていました。効能も下痢や帯下などで、風邪にはあまり関係がなさそうです。

こちらが「陰陽」。位置が違います。
陰陽穴

実はこの画像は2011年に私が書いたブログのから持ってきました→のどの痛みは足で取れるの?

なぜ2011年の私は「のどの痛みに陰陽穴」と思い込んでいたのでしょう。疑問はすぐ解けました。当時深谷灸に興味を持っていた私は、関連する書籍を集めていました。その中でよく読んでいたのが、「図説 深谷灸法」です。深谷先生の高弟だった故入江靖二先生編著なのですが、こちらに咽頭腫痛のツボとして「陰陽」が記載されていました。

これを私は「足の大趾の裏側付根横紋頭」ツボと混同してしまっていたのです。当時のブログを読むと「のどの痛みがとれた」と言ってますが、お灸の数が15壮プラス2壮とかなり多くなっています。多くすえて無理やり熱を浸透させて効かせていたのかもしれませんが…。

のどからくる風邪の初期症状には

「足の大趾の裏側付根横紋頭」!
(ツボの名前が長いな…)

これからは迷うことなくこのツボを使っていきたいと思います。




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