問題は煙じゃない!?
介護付き老人ホームに入所したAさんの家族から往診を依頼され、
半月ぶりにAさんとお会いしました。

「しばらく鍼灸を受けてなかったから、腰が痛んでしかたがない。
いつもの通り頼むよ」
と言われ、施術に入るその前に、施設の職員さんに確認です。

私:   「某ホスピタルの某先生から、腰痛の施術で同意書(注)を頂きました。
      今日からAさんの施術を始めたいと思います。」
     「鍼とお灸を併用したいと思っているのですが…」
 
職員さん:「お灸、ですか?」

私:   「はい。あ、煙はほとんど出ないタイプのものを使いますので
      火災警報器が鳴るようなことは無いと思います。」

職員さん:「あの、そうではなくて…」
 
私:   「?」

職員さん:「当施設内では火が使えないのです。危険防止のため、
      オール電化になっていますので…。」

私:   「…なるほど。」

そうなんです。高齢者といっても、ほとんど介護が必要ない方から
重度の認知症や寝たきりの方も入所しているので、居室内では
火気はおろか電気ポットでお湯を沸かすことさえ禁じられているのでした。

注:健康保険を利用して鍼灸の施術をうける場合は、医師の同意が必要です。

火を使わないお灸を探す!
いかに灸頭鍼がAさんに効果的であっても、施設のルールには従わなければいけません。
Aさんを落胆させないためにも、何とか取って代わるものを探さないと…。

でも、「灸」です。「久しい」「火」と書いて「きゅう」です。
火を使わないお灸はあるのでしょうか。


ありました!
            せんねん灸太陽1
これです。
            せんねん灸太陽2
使い方は簡単。ペロリとむいて…
                  せんねん灸太陽3
下のシール部分もペロリと。和紙が透けて、うっすらともぐさが見えています。
               せんねん灸太陽4
あとはツボに貼るだけです。(これは私の足ですが)
               せんねん灸太陽5

熱を発生させる原理は使い捨てカイロや、火を使わずにお燗が出来るワンカップの
お酒と同じようなものなんでしょう。実際に使ってみると、ピンポイントで
ホカホカと暖かくなかなか気持ちが良いです。

火を使う灸頭鍼とは熱量が違いますが、こちらの利点は発熱している時間が
約3時間と長いことです(灸頭鍼は炭化タイプで約10分)。

鍼灸の施術が終わった後、そのまま貼っておけばしばらく熱感が持続するので
Aさんもすっかり気に入ってくれ、ほっとしました。

この製品はせんねん灸株式会社という本社が滋賀県にある会社が作っています。
この会社は、お灸を普及させるために最近銀座にショールームを出し、
NHKでも「お灸女子」という特集で取り上げられたそうです。
興味のある方はこちらをどうぞ→せんねん灸銀座

一口に「お灸」といっても、いろいろと種類があるものです。
これからも新しいものをどんどん試して、良いものは積極的に取り入れていきたいと思います。


湘南台の鍼灸・指圧マッサージ 治療室そら
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