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真夏の田んぼ道、熱中症になる寸前でたどり着いた一軒の民家。
応対に出た女性になりふり構わず水を飲ませて欲しいと頼むと、
数分後グラスにたっぷりのたまらなく美味しそうな氷水が出てきました。

「うお~っ!」

と叫んだか。

「・・・」

と無言で一気に水を飲み干したのか。


不思議なことに、ここから先の記憶が途切れているのです。

水を出してくれた女性がどんな顔で、何歳くらいだったのか。
水はおかわりしたのか。
帰りはどの道を歩いたのか。
後日きちんとお礼に行ったのか。

どうしても思い出せないのです。


ただ、あの時飲ませてもらった水のうまさだけは今でもはっきりと覚えています。
ですが、あのうまさ、グラスを口につけた瞬間の感触、
水がのどを通って腹の中に流れ込んでいく感覚などは
表現しようがありません。

なんとなく本能的に「人間って水を飲まないと死んじゃうな・・・」
ということを子供心に感じました。

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(30数年前、究極の一杯をいただいた民家があった付近。お世話になった家は、もうなくなっていた)


あの日から30年以上の月日が流れました。
以来、水やジュース、ビールや焼酎などの酒類等、
多種多様な飲み物をさまざまな環境下で飲んできました。
(いったい何リットル飲んでるのでしょうか)

しかし、いまだに小学生の夏の日に飲んだあの水ほどおいしいと感じたものはないのです。
今後もあの水を越えるおいしさには出会うことは恐らくないでしょう。

あの夏の一杯の氷水。
私が唯一お金を払ってでも飲みたいと思う「おいしい水」かもしれません。

(おわり)



藤沢市湘南台の鍼灸・指圧マッサージ 治療室そら
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